風水や家相・地相の観点からマイホームの土地を選ぶ際に、基本中の基本としてよく出てくるワードが「四神相応の地」です。
大昔から「四神相応の地」には、「良い気」が集まると伝えられていますが、家内安全、無病息災、商売繁盛、子孫繁栄などを願って、良い気が集まりやすい場所に住まいを置くことは、とても重要なのです。
風水や家相は、間取りやインテリアだけを整えればよいというものではなく、本来は地形の吉凶から、どの場所に住まい(都)やお墓を置けば一族や国が繁栄するかを占うものでした。
京都(平安京)が「四神相応の地」の条件を備えた風水都市だということは、広く知られていますし、東京(江戸の街)も「四神相応の地」の条件を何とか叶えようと、川の流れまで東に変えたのだとか。
しかし、売りに出されている土地が、たまたまこの条件と合致するなんて、そうそうあることではありませんし、川の流れを変えることなど一般人には到底無理です!
住みたい街や地域が、たまたま「四神相応の地」に該当するなら最高ですが、そう都合よく「四神相応の地」が見つかるものではありませんが、それでも最近は、GoogleMAPのような便利なものが出来たので、気になる土地が「四神相応の地」かどうかが調べやすくなりました。
マイホームの計画にお時間のゆとりがあるなら、事前に「四神相応の地」に当てはまりそうな場所を確認しておいて、大まかに住みたい地域を絞っておくと良いかもしれませんね。
ここでは「四神相応の地」の説明を含め、地形的な観点での吉凶ポイントをご紹介しておきます。
理想的な地形「四神相応の地」とは?
まずは四神相応の地について。
「五行」は色だけではなく、季節や方位にも絡んできます。
五行にはそれぞれに神様(獣神)がいて、
- 東は青龍(木の五行)
- 南は朱雀(火の五行)
- 西は白虎(金の五行)
- 北は玄武(水の五行)
- 中央は麒麟 ※黄竜の時もあり(土の五行)
の「五神(五獣)」になりますが、風水や家相の場合、自分の家を中央と考えるので、東西南北の「四神」を使います。
四神の意味
「四神相応の地」とは、土地の高さや、川や池や街道の位置などの「地形」で、土地の吉凶を判断する時に用いられるポイントになります。
- 東に青龍→清い河川が流れている
- 南に朱雀→海、池、湖沼、平地などの低い土地が広がっている
- 西に白虎→大道がある
- 北に玄武→山、丘があって高くなっている
東は陽が昇る、勢いのある方位であることを龍に見立てた川で表現し、南は真昼や夏を意味する方位のため、この方位に光を遮る高いものがあるのはあまりよろしくなく、西には街道などが通っていたり交通が発達していることを吉とし、北は冬の寒い風を遮ってくれる高い山があるような地形を良しとするという意味です。
東に清流が流れ、西に交通が発達し、南には低地が広がり、北が高い土地が、すなわち!四神が揃った「四神相応の地」であり、四神相応の地に居を構えることで、大きなパワーが集まり、運気も上昇しやすいのです。
しかし、4つの条件が揃った土地など、簡単に見つかるものではありませんが、1つか2つなら当てはまることがありそうです。
ご自分がどうしても手に入れたい幸せを選んで、その条件に合った土地を探してみましょう↓
- 東に清い川がある土地は、発展性がある、子孫繁栄(青龍)
- 西に大きな街道や、鉄道が通る土地は、経済的に安定する(白虎)
- 南に平地や海・池などが広がる土地は、明るく活気に溢れ、学芸・文化的才能が発展(朱雀)
- 北に山がある土地は、その家の主の運が安定し、家運が上がる(玄武)
ちなみに、あまりにも山や川が近いと、土砂崩れや洪水の危険性がありますので、”敷地のすぐ隣りに山や川があるのが良い”という意味ではありません。もう少し広い範囲で見た場合とお考え下さい。
「土地の高さ」と「川の流れ」で吉凶を判断する
「四神相応の地」は無理でも、できるだけそれに近い条件の敷地を手に入れるために、土地の高さや、河川の方角の吉凶ポイントをご紹介します。( 四神相応の地の条件と重複する部分もあります )
1.土地の高さの吉凶
吉相
- 北が高く、南が低い土地(晋土):吉
- 西が高く、東が低い土地(魯土):吉
- 起伏の少ない平坦な土地(梁土):吉
凶相
- 南が高く、北が低い土地(楚土):凶
- 東が高く、西が低い土地(斉土):凶
- 四方が高く中央が窪んだ土地(衛土):凶
- 中央が高く四方がだんだん低くなっているような土地:凶
これをまとめると、
- 東か南が低く、西か北が高い地形が吉で、その逆は凶。
- 敷地の東や南の方角に山がある土地は避けた方がよく、東や南にビルなどの高い建物があるのも同じく凶。
- 四方を山や高い建物に囲まれた場所や、逆に小高い丘の上に住まいを作るのも凶
ということになります。
特に、東と南に山や丘があり、西が低く、北に流れがある土地は、「三愚の地」と言われ大凶相です。この地形は、朝日や日中の陽が入りにくいのに西日だけは強く、北の流れで湿気が多くなるからであり、吉凶についての一応の根拠はあります。
2.川の流れの吉凶
「四神相応の地」にも出てきましたが、敷地の東側に川が流れているのは吉で、西の流れも吉。良い「気」が入ってきます。
しかし、北側と南側に流れがあるのは、風水的に凶です。
流れがほとんどない川や、臭いドブ川は、逆に運気を下げますから、どの方向にあっても避けましょう。
たとえ東や西にあっても、敷地の”すぐ隣りが川”というのは、あまり良くありません。
清い流れでも、絶え間ない水の流れと一緒に、「気」も流されてしまうため、川幅以上の距離は離れている方が良いでしょう。
四方を川や水路、道路で囲まれている土地は大凶
また、用水路や川で、四方を囲まれている土地は大凶となります。
これは道路の場合も同じで、「気」は、道路や川から敷地に入ってくるので、旗竿地などのように、接道面が少ない土地は気が入りにくいためNGですが、逆に、道路に多く接し過ぎるのも良くないのです。
また、四方を道路や水路で囲まれていると、囚人の「囚」の字を連想しますので、縁起が悪いとも言われています。
※道路との接道については、玄関を吉方位に作るための道路付け・土地選びに詳しく載せています。